共布タッセル

先日少し“あっ”と思うことがありました。

帰り道、新しくオープンしたお店の壁一面がショーウィンドーみたいになっているところに黒いレースのカーテンが設置されていました。内装は重厚感も感じられるダークブラウンを基調としたシックモダンな空間です。そこに格好良く飾られた黒いレースカーテン。私があっとなったのは共布で作られたタッセルです。

通常はドレープ地で作るので中の芯地や折返しが見える事はないのですが、レースの場合、特にメッシュの様な編みレースは中身が丸見えになってしまいます。そのかっこいいお店のタッセルが中身丸見えで少々興醒めしてしまいました。

気にする人は少ないと思うのですが(@_@)

でも、どうしたら雰囲気が崩れないのかな・・と考えた結果2重使いで作れば良い!と思い手持ちのレースで作ってみることに。

上が通常の作り方のタッセル。

下が黒いドレープとの2重使いで作ったタッセル。

どうでしょう?ささいな事で気にする人は少ないと思うのですが・・ちょっとした工夫をしてみたいと思うのです。

 

 

PURE MORRIS

マナトレーディングショールームでPURE MORRISの生地を見てきました。

このコレクションはウィリアムモリスのデザインをニュートラルカラーにて新しく開発されたものです。現代のシンプルな空間にとても似合う様になっています。ただ造りはとても凝っていて贅を尽くしたファブリックという印象を持ちました。

このドレープはボリュームのある緻密な刺繍だけでも十分贅沢なのですが、これは光沢が美しいベルベットのアップリケもメインの柄として取り入れられています。129.5㎝巾 ¥42,600/m

ここまでくると単なるカーテン生地という括りではなくて芸術作品だなぁといつも思います。

これはシアーカーテンです。

新柄サンプル②

これはとにかく手触りがカーテン生地らしかぬという理由でサンプルを作りました。デニム調の表情ですが一旦手に取るとウールのブランケットの様なしっとり、柔らかい肌触りの生地です。

ジャガード織りで表現されたお花の柄もナチュラルで丁寧に作られているので、きっと心地よい空間を演出してくれると思います。

新柄サンプル①

スミノエ U-life の新柄サンプル。届きました!

右は大胆にビックなサイズのシロクマ柄のミラーレース。

左はスミノエさんの人気のエンブロイダリー(刺繍)シリーズ。

刺繍ってやっぱり製作に手間がかかっている分眺めていて優雅な気分になりますね。

3ツ山2.5倍ヒダ 3ツ山2倍ヒダ

以前3ツ山2倍ヒダ、2ツ山1.5倍ヒダについてブログに書きましたが、今日は2倍ヒダと2.5倍ヒダについてのお話しです。

まずはサンプル写真を。左が2.5倍ヒダ、右が2倍ヒダです。

薄手の無地調のレース場合、たっぷりとした2倍ヒダであっても少々全体的にボリュームが少なく見えてしまいます。そこで山数(つまみ)を増やして2.5倍に生地の量を増やすとグッとエレガントさが増します!すごく贅沢な縫製ですがぜひ一度お試しください。

以前の2倍ヒダと1.5倍ヒダのブログ↓

http://eful.jp/2018/04/27/%ef%bc%93%e3%83%84%e5%b1%b12%e5%80%8d%e3%83%92%e3%83%80%e3%80%80%ef%bc%92%e3%83%84%e5%b1%b11-5%e5%80%8d%e3%83%92%e3%83%80/

 

U-life 新柄に思う事

先日展示会の様子を投稿しましたが今日はその時、一番印象に残った生地を紹介したいと思います。

U8057 138㎝幅 5,400円/m

「天然素材である麻のカーテンです」

と言っても信じてくれる方がきっといると思ってしまうほど麻の質感を忠実に再現したポリエステル100%の生地です。

麻の素材だと洗濯してしまうと縮んでしまうというのはどうしても避けられない事でした。それが短所でもあり長所でもありの天然繊維の特性です。ただ今回の新柄、その縮みを通常のカーテン同等の伸縮率-1%で作られています。

風合いは限りなく本物で、日々の扱いも手軽になったとても画期的な商品だと思います。実際先日カーテンとして納品したのですがシワ感含めとても良い風合いでした。

日本のポリエステルの加工力は世界に引けを取りませんと以前聞いた事があるのですがなるほど!の納得な新柄でした。

SumikoHonda 川島織物セルコン

先日、川島織物セルコンさんの“SumikoHonda”新作発表会に行ってきました。

“SumikoHonda”ブランドって??を掻いつまんで説明すると、川島織物セルコンさんのインハウスデザイナー本田純子さんのブランドです。毎年3柄ほど新作としてこの時期に発表して来られていて今年で20周年です。デザインのコンセプトは自然の草花や、光、風を使う事が多く豊かな自然をファブリックに落とし込んでおられます。今年のコンセプトは「風 光る」。去年は「桜咲き」でした。

本田さんの凄いところはデザイン画を描くだけではなく、自分でそのデザインの織り設計までされるところ。普通は織り設計専門の専門職の方いるほど特殊な作業をデザイナー自身でされているんです。美系と理系のセンスが同居しているんですね。

そして川島織物セルコンさんの凄いところが、この複雑な織り設計のファブリックを糸の染色からファブリックの仕上りまで自社で賄っておられるところ。社内でこの一連の工程を完結できるのは日本全国で川島織物さんだけではないでしょうか。普通は織物産地でそれぞれの会社が各工程を分業で受け持っている事が多いです。

         

そして今年の新柄です。初のポップ柄!新鮮でした。

空に浮かぶ雲をモチーフにしています。ただ、織りの技法のクオリティーが高いので単なるポップというジャンルに収まっていませんでした。ポップだけど上質。新しい何かを感じました。

生地の名前は「アエローソ」(イタリア語で伸びやかな)

いつもはこんな感じが多いです。

 

3ツ山2倍ヒダ 2ツ山1.5倍ヒダ

オーダーカーテンの業界では、よく耳にする『3ツ山2倍ヒダ』

これって何ですか?との方の為に簡単に説明すると、カーテン縫製の方法の事なんです。

ざっくりとですが2m幅の窓に対して4m幅のカーテン生地を2mのカーテンに仕立てるのが『3ツ山2倍ヒダ』オーダーカーテンの主流の縫製方法です。

また、2mの窓に対して3mのカーテン生地を使うのが『2ツ山1.5倍ヒダ』主に既成カーテンや、イージーオーダーカーテンの主流の縫製方法です。

逆にオーダーカーテンでも2ツ山1.5倍で縫製する事があります。

使う生地の量が少なければ予算も落ちるので、コストダウンによく使う方法です。

 

ただ!今日はここからが本題です。

1.5倍使いをおすすめするのはコストを落とす為だけではありません。あえて1.5倍をお薦めする時もあるんです。それは大柄なカーテン生地の場合。柄を楽しみたい時は1.5倍、もしくはフラット縫製がいいです。

写真を見て頂ければ分かるのですが2倍だとタックが深すぎて柄がはっきり見えないのです。1.5倍だと浅いので柄が解ります。

≪3ツ山2倍ヒダ≫

≪2ツ山1.5倍ヒダ≫

≪フラット縫製≫ ※メーカーカタログより

同じ生地での比較です。

efulでは柄の雰囲気でも縫製方法をご提案させて頂きます。

今月納品したカーテンもドレープは1.5倍ヒダで縫製しました。

 

オリジナル仕様②

 

昨日に引き続きオリジナル仕様のご紹介です。

以前から人気の透け感のあるカラーレースのサンプルです。

右側が一般的なカーテンとして縫製した場合のサンプル。

左側がefulオリジナル仕様で縫製したサンプル。

透け感のあるカラーレースの場合上部のカーテンのフックや芯地といった資材も透けて見えてしまいます。そこで同系色のドレープをバックバランスとして一緒に縫製することによってその資材を隠しました。

せっかくきれいなレースでも資材が見えるとちょっと興ざめしてしまうなと感じてらっしゃる方にご提案したいオリジナル仕様です。

裾は黒糸でウェイトテープ巻きロック仕様にしています。

窓辺はもちろん店舗、レストランなどの空間の間仕切りとして使う場合などにおすすめです。

  

 

eful / オーダーカーテンブラインド / 大阪